女郎蜘蛛の理 京極夏彦
おはこんばんわ!カノンさんですよ😆
「女郎蜘蛛の理」を再読したので、感想を書きます。
この物語は犯人の弾劾シーンから始まる、象徴的な始まり方である。
所々に時間軸や誰の視点かもわからないシーンが差し込まれる。それらは冒頭のシーンと同じく、物語の核心に関わることばかりである。
それ以外は、この物語はオーソドックスな舞台設定と俳優たちが配置される。
猟奇的事件の数々、密室殺人、田舎の旧家、キリスト教系の全寮制の女学校、黒魔術、学園の七不思議、女学校の黒い噂、数十年前の事件、怪しい木像。
犯人に深く関わる刑事の友人、探偵の新たな助手、思い悩む女学生とその友人、学園の天使、旧家の一癖も二癖もある家族たち、繋がりのわからぬ被害者たち、被害者の恋人、ほのめかされる真犯人。
事件とともに、女性の権利や性というものが、書かれている。数多くの事象をあげて、最終的な判断は読者に任せている。
この事件は後味が悪い形で、終了に向かうが、その中で幾人かの人物が救いを与えてくれる。呉美由紀や益田龍一など、今後のシリーズの主要人物なり、外伝の主人公になる人物が救いを与えてくれる。
この物語は私たちが経験した京極堂シリーズの事件に深く関わっていた。蜘蛛の糸は過去にも伸びていたのである。
最後に関口巽が出ることにより、私たちも、そして関口巽も蜘蛛の糸に囚われていたことがわかるのである。
この物語はある意味で、京極堂シリーズの前期の総括するようば物語だ。これ以降の京極堂シリーズには明確な悪意もしくは、戦前の亡霊が出てくることが多くなる。それさえも、この物語同様に「魍魎の匣」の魍魎なのだろう。
そして蜘蛛の糸は完全になくなることなく、見えにくくなっただけで糸は絡まっている。
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